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This is a Japanese translation of “Moral progress and "Cause X"

by EA Global 2016年8月5日 

効果的利他主義コミュニティは2009年に始動して以来、驚異的な成長を遂げてきました。EA グローバル・サンフランシスコ2016のオープニングスピーチ(YouTube)では、トビー・オードとウィル・マカスキルがEAの歴史について語り、これからの活動で何が起こるかを考察しています。

以下では、そのスピーチからの抜粋を紹介します。

[抜粋]道徳的進歩と「課題 X」

動画の49:15より開始

思想の歴史・人類の歴史を見てみると、ありとあらゆる世代で、その当時ではごく当たり前に思われていた、今では道徳的に残虐な行為が行われてきました。どの世代でも、人々は自分たちの行いがいかに間違っているかという事実にまったく気づいていなかったのです。

例えば、アリストテレスは倫理的な生活を送るにはどうしたらよいかについて生涯をかけて考察しましたが、奴隷を所有することが悪いことだとは思いもしなかったのです。これは驚くべき事実です。当時、世界で最も賢い人物の一人であった彼が、生涯をかけて考えたにもかかわらず、それでも気づけなかったのです。

しかし、人類の歴史を見ていくと、奴隷制度や外国人に対する嘆かわしい扱い、女性に対する支配、異性愛者でない人に対する迫害、今日では動物に対する迫害など数々の残虐な行為があったことがわかります。何度も何度も目にするのは、深刻な道徳的問題を人はいとも簡単に見過ごしてしまうということです。

私たちが今日までにすべての道徳的問題を発見しているとは、到底思えません。私たちがすべてを解明した世代である可能性はとても低いでしょう。そう考えると、今考えるべきなのは、数百年後に振り返った時に「え!人ってそんなに野蛮だったの!」と思うような重大な道徳的問題にはどのようなものがあるか?そして、今日の私たちが概念化すらしていない重大な問題とは何であろうか?ということでしょう。

私はこれを、課題 X(Cause X) と呼んでいます。

効果的利他主義のコミュニティの最も重要な目的の一つは、この「課題 X」を発見することだと言えるでしょう。現代の最も重要な道徳的問題の一つでありながら、まだ明確に概念化されていない課題を発見することです。アニマルウェルフェアや存亡リスクのようなアイディアが200年前では笑われて真剣には受け止められなかったように、「課題 X」も今日では馬鹿げているように見えるアイディアかもしれませんが、将来的には当然だと思えるものになるでしょう。あるいは「課題 X」は、今日私たちが気づいてはいるけれども、何らかの好ましくない理由のために優先順位を下げているものなのかもしれません。

おそらく、EAコミュニティが世界に非常に大きなプラスの影響を与えることができる最もエキサイティングで興味深い方法は、道徳的進歩を推進し、私たちが今日気づいてすらいない問題、「課題 X」を解明することでしょう。

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