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This is a Japanese translation of “Week 1: Introductions

  • 概要
  • 本プログラムへの取り組み方
  • 練習問題(所要時間:30分)
    • このプログラムを通して何を得たいですか?
      • 課題の優先づけ (所要時間:10分)
      • 理由、核心、不確かな点 (所要時間:10分)
      • 短いリスト(所要時間:10分)

概要

今週は、本プログラムの概要を説明し、参加者の質問に答え、プログラムを通して目指す目標の設定に重点を置きます。

まず、参加者がお互いのことを知っていく機会として、簡単な一対一のアクティビティを行いたいと思います。年齢、学歴、専門分野など多様なバックグラウンドを持った人が集まっていることから、この多様性を理解し、参加者全員が、議論に貢献する独特の視点をもっていることを認識するための機会に、このアクティビティがなればと思います。

また、各グループ内でのディスカッションのルールを確立することにも取り組んでいきます。例えば、意見の相違を相手に生産的に伝える方法、わからないことがあれば、それをグループ全体に共有することの重要性や有用性、お互いの主張を正しく理解するためのヒントなどがあります。

私たちは、生産的な議論をすることが重要だと考えています。そこで以下に、そのために役立つと思われる本プログラムへの取り組み方を提示します。

また、セッションの前に、世界をより良くすることについての疑問や不確実性を発見するための練習問題に取り組みます。そして、プログラム中に、これらの疑問について調査していきます。

本プログラムへの取り組み方

抽象的なアイデアを真剣に受け取る:通常、アイデアに関する会話は、娯楽的な気分転換のようなものです。興味深い考えを巡らせたり、気の利いたことを言ったりするのを楽しみ、それが終わればまた日々の生活に戻っていきます。もちろん、これは悪いことではありません。しかし、このプログラムでは、アイデアが利他主義者としての私たちの行動に影響を与えることを期待しています。私たちは、次のような質問を自分自身に問いかけることで、好奇心を持って、行動に取り組んでいくマインドセットを持つべきだと考えています。「このアイデアが正しいかどうか、どうすればわかるのか?もしそれが正しいとしたら、私は自分の人生の何を変えるべきなのだろうか?もしそれが正しいなら、他の自分の考えがどう間違っていると示唆されるだろうか?」そして、そこから一歩引いて「自分の盲点はどこにあるのか?今は見落としていているが、考えるべき重要な問いは何か?どのような人たちとそうした問いについて話すべきなのか?」言い換えれば、アイデアを真剣に受け取るということは、自分の世界観(アイデアの世界)を、私たちが気にかけている世界内で起こる顛末に影響を与えるものとして扱うことであり、したがって、自分の世界観を可能な限り完全で正確なものにしたいと思うことです。

意見の相違は有益です:同じ情報にアクセスできる思慮深い人たちが、互いにまったく異なる結論に達したとき、私たちはその理由について関心を持つべきです。しかし、そうした人々の間の意見の相違はあまりに一般的なことであるため、私たちはそのことに無関心になりがちです。しかし、例えば、ある病気を治すのに治療法Aと治療法Bのどちらが優れているかで医学界が分かれているとしたら、その意見の相違の根底にある理由を明らかにしたいと思うはずです。なぜなら、人の命がかかっていて、正しい答えが重要だからです。

強い意見を柔軟に持つ:よくいるのは、「私は専門家ではないから」、「確かなことはわからない 」などという考えから、物事に対して意見を持とうとすることを避けてしまうという人です。しかし、このプログラムでは、自分の考えが間違っていることを、他の誰かが、あるいは証拠に基づいて簡単に証明できるように、明確な表現で、思い切った推測をするようにしていただきたいと思います。もちろん確信している必要はありません。25%しか確信していない信念を表現することは有用です(そして、確信がないと言うことも重要です)。不確かな推測を、確信を持てている事柄を話すのと同じくらい簡単に話すことができれば、不確かな点を解消しやすくなるのです。

特に参加者の皆さんが今後どのようによいことをしていったらよいかを決めるために、あるいはその他の点で役立つプログラムになってほしいと考えています。もし、会話が抽象的すぎだと思うのであれば、そう言ってみる価値はあるでしょう。もしかすると、他の人は反対するかもしれません。しかし多くの場合、他の人もその会話が抽象的すぎると感じていたことをあなたに打ち明けるかもしれませんし、他の人がその会話を重要だと考える理由をあなた自身がよりよく理解できるかもしれません。だから、会話が抽象的だと言い出すハードルを低くしてほしいのです。もし、ある議論の核となる前提が自分にとって重要に思えないとしたら、そう言ってみる価値はあります。このプログラムでの議論は、哲学的に面白いだけでなく、実用的で、個人的で、意思決定に関連したものでなければなりません。

練習問題(所要時間:30分)

このプログラムを通して何を得たいですか?

このプログラムを通して、世界をより良くするために役立つ事柄についてさらに学ぶために、本プログラムを利用して頂ければと思います。また、「あなたがどんなことを学びたいか?」を明確にすることがこの練習問題の目的です。

課題の優先順位付け(所要時間:10分)

もし、どの質問の答えにも自信をもてないとしても、全く問題ありません!現時点でのベストな推測をいくつか、それと、確信をもてない理由を書き出してみてください。

  • 次の50年間で、効果的利他主義者たちが取り組むべき最善のプロジェクトは何だと思いますか?
  • 次の10年で解決できるかもしれない問題のうち、次の世紀にとって最も価値のあるものは何だと思いますか?
  • もし、あなたが1億ドルの寄付先を決められるとしたら、どこに寄付しますか?
  • あなたがキャリアを通して取り組もうと考えている課題は何ですか?

理由、核心、不確かな点 (所要時間:10分)

上記の回答について、最も関心のあるものを3つずつお答えください。

  • その課題を優先する理由は何ですか?
  • この見解にどれぐらい自信がありますか?
  • 理解できていないと思うことは何ですか?
  • もしこの答えが正しいと仮定した場合、それは何を意味するでしょうか?あなたは何をしたいですか、または何について学びたいですか?
  • もし、この答えが誤っているとしたら、それは何を意味するでしょうか?あなたは何をしたいですか、または何について学びたいですか?
  • これらの分野に優先順位をつける際の核心的な論点はありますか?それは何ですか?
  • それを知ることであなたの考えを改めさせるような新しい事実にはどんなものがありうるでしょうか?

短いリスト(所要時間:10分)

あなたの理由、核心的な論点、不確かな点を見て、プログラム中に調査したい事柄の短いリストを書いてください。現在行っている決定が、ある仮定に大きく依存している場合、その仮定について調べてみるのが良いでしょう。また、あるトピックについて十分に考えてこなかったと感じることが多いのであれば、それについてもっと学びたいと思うかもしれません。最も重要で、最も学びやすいトピックを一番上に、最も重要でなく、最も不透明だと思われるトピックを一番下に置くように、大まかに優先順位をつけてみてください。これを今週のセッションの折に、手元に置いておくとよいでしょう。また、この優先順位は、プログラムの第4週、第5週、第6週、第7週に用意されている選択肢から、最も関心のあるトピックを選ぶ際にも役立ちます。

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